優しい、けど厳しい、でもやっぱり優しい
あたしは実は常々思っていた。
マイケルって昭和だな~って。
1958年って昭和33年なのよね奥様、ご存じ?
基本あの方のお国は日本ではないので、昭和と言う年号のついた時期にお生まれになっていても、本人にしたら「は?なんですて?」ってなもんでしょう、そうでしょう、そうでしょうけれども!
それを激しく感じるのは、彼とパジャマの関係。
パジャマ
パジャマ・・・
てさ、
着る?
あたしはもう記憶にないぐらいパジャマ着て寝ていない。
あたしが言うところのパジャマって言うのは、コットンのほら、きちんとした前ボタンの。

2006年にマイケルが滞在したアイルランドのコテージに置き土産として置いて行ったパジャマ
そうそう、こういう形ね、コットンの・・て、これつるっつるやん、シルクやん!
男でシルクのパジャマ着る奴なんて信用できないっていう持論を、これ見てかなぐり捨てたわ、捨てましたとも!

でもさ、やっぱりマイケルはコットンのパジャマがよくお似合いよ、こういう・・て、あーあ・・んもう、いろんなところをぴっぴって直したい!そしてアイロンかけたい!いろんなところを丁寧にかけたい!\(^o^)/

コットン推しのあたしでも、お仕事ならよそ行きの素材も許す!
ちなみにパジャマに「よそ行き」という概念を持ち込んだのはジャクソン先生が初めてですよ!
うかうかしていると試験に出ますよ!
問1 外出する際は、どんな色柄のパジャマでも配色素材一切無視して○○○○○羽織ります。
はい、穴埋め問題!
そう!正解は「ジャケット」!ここ5点ですよ!
今ってスエットとかTシャツで寝る人多いと思うんですけど
こういう感じのザ・パジャマ!っていうパジャマをマイケルはいつもきちんと着ていたでしょう?
子供たちもパパと同じにちゃんとしたこういうパジャマを着ていたよね。
寝るときはきちんとパジャマに着替えて寝なさい、的な。
ここが昭和に育ってそういう古き良き教育を受けた人っていう印象を与えるのだわ。
(ま、ジャクソン先生本人は「寝るとき」も「外出するとき」も「人をお招きするとき」も分け隔てなしにパジャマLOVEだったんだけどw)
親が持つ、こうあるべきという規範のある一線を我が子が逸脱したら、きちんと指摘して反省を促すとか。
きちんと挨拶をしたり、きちんとお礼が言えたり、きちんと謝れたりとかといった基本とか。
そういう礼儀や作法を子供に教えるといった、いわゆる「しつけ」。
親の怒りや八つ当たりといった感情から放たれる怒号や体罰で子供を威圧したり屈服させるのではなく、きちんと言葉で納得させながら教える「しつけ」。
なかなかにむずかしいことではあるけれど。
マイケルのお父ちゃんジョーは1928年、昭和3年生まれだよ~(@_@;)
そんな昭和一桁の考える当時の躾って、星一徹に間違いないじゃんね。
しつけ=体罰って思ってますけれど何か?っていうタイプ。
怒鳴って子供を委縮させ、なんかっつったら平手が飛んで、ちゃぶ台もひっくり返す(アメリカだからそれはないか)、何でも根性と気合でどうにかしろって無茶を言う、みたいな。
あたくし事で申し訳ないが、うちの父親もそれに近いタイプだった。
子供心に理不尽な平手打ちをくらったこともあったし、夜9時の門限やぶって3時間正座させられて怒鳴られて延々お説教とか普通にあった。
3時間の正座が傷心のあたしにもたらしたものは、反省でも忍耐力でも悟りでもなく、完全白目丸出しの痺れだけだった。
あと、小学校1年の時、算数を教えてくれたのはいいのだが、12-7=?みたいなのをね。
でもその威圧感たるや・・
父 「2から7は引けるか引けないかどっちや!?」 すでに声でかくて怖ぇ
akim 「・・引けない・・」
父 「そやろ!!ほなどうすんねん、え!?」 どうするねんて言われても・・
akim 「・・・」
父 「どうするねん!!」 イライラメーター順調に上昇中
akim 「・・・」
父 「なんでわからんねん!隣から10借りてくればええんやないか!!」
akim 「・・・え・・となりって・・まつおかのおばちゃん(当時の隣家のおばちゃん)から・・?」
父 「アホかおまえは!!!」 机バンバン!!
akim 「う・・う・・ごめんなさ・・」
父 「こら!こんなことぐらいで泣くな!!」
akim 「うっだって、だって、うっ、うわーーーーーん!!」
ああ、今思い出してもかわいそうで泣けてくるw
おかげで今でも引き算キライよね、どうしてくれる\(^o^)/
マイケルがそういう父(一緒にしたよもうw)、ジョーを反面教師として、「絶対あーはなるまい」と心に決めてたっていうのは、有名な話。
ここで何回かご紹介しているバーニー先生の本(これとかこれとかこれとか)の中でも、そういうことについて触れています。
マイケルとバーニー先生が話しているそばで、プリンスとパリスがおもちゃで遊んでいます。
だんだんその声の大きさはエスカレート。
たまらずマイケルは子供たちに注意をします。
“Prince! Paris! Barney and I are talking and we can barely hear each other over all your noise.
Try to keep it down.”
「プリンス!パリス!バーニーと僕はお話ししているんだよ、でも君たちの大きな声でお互いの声が聞こえない。
もっと小さい声で遊んで」
子供たちは素直に「ごめんなさい、ダディ」としおらしいのだけど、すぐにその声は大きくなってしまいます。
再び注意するマイケル。素直に謝るふたり。しばらくは静かになるものの、二人の遊び声はまたまたでかくなって。
マイケルは頭を振ってバーニー先生に苦笑しつつ、ふたりに向き直って目を見ながら言います。
“you know you guys, I would’ve been spanked by now.”
「ふたりともわかってる?僕が子供の頃、君たちのようなことをしたら、今頃とっくにぶたれているよ」
バーニー先生は「ぶたれるって本当に?」とマイケルに尋ねます。
“Absolutely. My dad used to beat us a lot.
When we were kids I remember when he’d come through the gate after work, all of us would run and hide. We were so scared of him.
I made a promise to myself years ago that I would never spank my children or make them afraid of me the way I was afraid of my father.”
「もちろん。僕の父は僕らをよくぶったよ。
子供の頃、父が仕事を終えて玄関に入ってくると、僕たちみんな走って隠れたことを覚えている。すごく父が怖ったんだ。
僕は随分前に誓った。絶対に子供たちをぶったり、僕が父を恐れたようなこと、子供たちを怖がらせることなんて、絶対にしないってね」
Private Conversations in Neverland with Michael Jackson 「Prince and Paris」より一部抜粋
とはいえ、マイケルが子供に甘々でやりたい放題させてたかっていうと、そうじゃない。
同じバーニー本からですが、バーニー先生とマイケルが初めて会った時、プリンスは4歳でした。
でもマイケル父さんはびしっと言う時は言うのですw
バーニー先生が初めてネバーランドを訪れ、みんなでディナーを囲んでいた時。
マイケルとバーニー先生が話をしている途中で、プリンスがバーニー先生に話しかけます。
「ねぇ、バーニー!このあとゲームが沢山あるアーケードに行くって知ってた?」
するとマイケルがすぐさま
“Prince, what did you do?”
「 プリンス、今何をしたの?」
プリンスは少し戸惑っていたものの、すぐに気付いて「あ・・ お話の横入りしちゃった・・」
“That’s right you did. Now what happens?”
「そうだね、 パパたちの会話に割って入ったんだね。さあ、どうするの?」
そこでプリンスはバーニー先生に向かって「横入りしちゃってごめんなさい、バーニー」と謝ったのだそう。
マイケルはバーニー先生にこう言いました。
“He’s excited because he gets to go to the arcade tonight.
The arcade was off limits except for special occasions.
If I don’t do that they’ll get bored with it and not see it as special anymore.
It keeps them from taking it for granted. ”
「彼は今夜アーケードへ行けるから興奮しているんだよ。
アーケードは特別な時を除いては、子供たちを入れないんだ。
もしそうしなければ、子供たちは飽きてしまって、アーケードを特別なものとはもう思わなくなってしまう。
当たり前だなんて思わないようにそうしているんだよ」
Private Conversations in Neverland with Michael Jackson 「The Arcade」より一部抜粋
昔、友達の家へ遊びに行った時、同じような事がありました。
3つか4つぐらいだった友達の息子ちゃんが、わたし達の会話にガンガン割って入ってくる。
彼女は「もう、うるさい!あっちで遊んどきー!」と怒っていたけど、わたしもこれぐらいの子供って、こんなんだよなぁって思っていたから、別に何とも思わなかった。
逆に彼女が「今何をしたの?そんな時はどうするの?きちんとママのお友達にあやまってちょうだい」なんて言ったら、どっひー!きびしー!って驚いて、「いーよいーよ」なんて言っただろうなぁ・・
それではここからマイケルが子育てツンデレ・・じゃない、彼が子供を育てる上で大切にしていた信条がわかる、数々の証言を集めてみましょう。
■証言者:ジャメ兄 自書の中で語る
His performance as a father was an example of what fatherhood should be. He instilled in them the love Mother gave us, and he provided the kind of emotional fathering that our father, through no fault of his own, could not. Michael was father and mother rolled into one and he took that dual role very seriously.
That didn’t mean he was a pushover, though: his discipline was authoritative without being physical.
父親としてのマイケルの行いは、父親がどうあるべきかの良い例だった。彼は、母が僕たちに与えた愛を自分の子供らに注ぎ、父にはなかった(父自身の過ちではないにしろ)情け深い父親としての愛情を与えていた。マイケルは父親であり母親だった。彼はそのふたつの役割をとても真剣に果たしていた。
それは、子供の言いなりになるという意味ではない。彼の躾は、体罰とは無縁だったが有無を言わさず厳しいものだった。
I remember once when both Prince and Paris were acting up and I was visiting with my children, Michael’s voice was no whisper in the wind that day:
“I’m so ashamed of you acting like this!” he told them. “Now go to your room!”
一度僕が自分の子供たちを連れて彼の家を訪ねた時、プリンスとパリスがふざけて騒いでいるとマイケルは言った。彼の声は決して囁くようなものではなかった。
「君らのこんなふるまいを恥ずかしく思うよ。今すぐ自分の部屋へ行きなさい!」
He was huge on teaching them manners, respect and kindness, and he would insist that they spoke when someone walked into the room.
He would tell them: “Introduce yourself….Say hello…..Say your name.” When an adult walked in, it was no excuse to be distracted by toys.
彼は子供たちにマナーや人に対して敬意を払う事、人に親切にすることを熱心に教えていた。彼は、誰かが部屋に入ってきた時にはきちんと挨拶をするように、と子供たちに強く教えていた。
彼はよく言っていた。「自己紹介をしなさい。ハローは?。名前をちゃんと言って」大人が入ってきた時に、おもちゃに気をとられていたなどという言い訳は通用しなかった。
His directness was part of the honest communication that he felt was paramount in raising a child: always tell them, every single day, that you love them, hold them and be with them when they fall asleep so that they trust you will be there for them―as he always was.
彼のこの率直さは、子供を育てる上で最も重要だと感じていた誠実なコミュニケーションの一部だった。それは、いつも子供たちに伝える事・・毎日欠かさずに。彼らを愛していると。彼らを抱きしめ、彼らが眠りに落ちる時にそばにいてあげる事。親がそうしてくれる事で彼らは安心し、親を信頼することになるのだから。彼はそうしていた。いつも。
You Are Not Alone-Michael-Through A Brother's Eyes P.370 チャプター 19 UNBREAKABLEより一部抜粋
アメリカではしつけの一環として「Time Out」というものがあります。
何か間違ったことをした子供に反省を促すために、一定時間自室へ行かせるというやり方。
昔の学校であったような、「廊下で立ってなさい!」的な感じで、部屋の壁の前に立たせるというタイプもあるそう。
しかし、これは普段からきちんと子供に教えていないと、ただ「部屋に行きなさい、見たい番組がある?んなもの却下!」というのだけでは、何の効果も意味もなさそう。
マイケルの子供たちは「部屋へ行く」事の意味、すなわち「部屋へ行きなさい」=ダディ怒ってる=何かやってしもた=そりはよくない事なのだ=振り返って反省せねばならぬ、という事を、よく理解していたようです。
それにまつわるのが次のお話。
■証言者:テディ・ライリー、インタビューで語る source:MTV.com
I felt so nervous meeting his children. He brought them in and he said, ‘I want you to meet Paris and I want you to meet Prince.’ And they walk in, playful. And then he was like, ‘This is Theodore’. He didn’t say Teddy. They were like, ‘Hi, Theodore!’ And it was just the greatest feeling.
マイケルの子供たちに会うのはとても緊張した。彼は子供たちを(スタジオに)連れて来てた。で、「パリスとプリンスを君に会わせたいんだ」って言ってくれたんだ。
そして子供たちがやって来た。お茶目な感じでね。彼が子供たちに僕のことを「こちらはセオドアだよ」って、愛称のテディじゃなくてちゃんとした名前で紹介してくれた。子供たちときたら「こんにちは、セオドア!」ってね。ホント最高の気分だったね。
He read them a book every day. When we were in Virginia during the Invincible [sessions], there was not one day missed reading the children something. So that showed me right there that he was an incredible father.
彼は子供たちに毎日本の読み聞かせをしていたよ。その時、僕らインビンシブルのアルバム作業でバージニアに居たんだけど、子供たちに読み聞かせをしない日は1日たりともなかったね。だから彼が素晴らしい父親だってことがわかったよ。
He was like, ‘I would never have them go through the same things ever in their lives. I think the best scolding for children was a time-out. The best scolding for children was, Let’s read a book.’
He sent them to the bunks with no TV. For me, that’s a good time-out. But the kids, they knew what it was.
彼はこんな風だった。「僕は子供たちに、自分と同じような目には絶対合わさせない。僕が思う、子供を叱るのにいい方法は「タイムアウト」だと思う。一番いい叱り方は、部屋に行って本を読みなさいっていうのだよ」
彼は子供たちをテレビの無い寝室へ行かせるんだ。僕からしたら最高のタイムアウトだと思うよ。でも子供たちは、そのタイムアウトの意味するところをちゃんと分かっていたね。
■証言者:フランク・カシオ 自書で語る
He loved his children deeply. He fed them, changed their diapers, held them, spoke to them.
Michael didn't believe in baby talk.
Speak to children as if they're adults, he said. Trust me, they understand. And it's better to train them to speak properly from the start.
マイケルはわが子を心から愛していた。子供たちに食事を与えておむつを替えて、抱っこしながら話しかけていた。
彼は赤ちゃん言葉で語りかけることを、よしとしていなかった。
「子供であっても大人に話すようにちゃんと話すべきだよ。間違いない。この子たちはちゃんとわかるんだから。それに最初からちゃんとした言葉で話すことを教えたほうがいいんだ」とマイケルは言った。
My Friend Michael CHAPTER 9 「A NEW FATHER」より一部抜粋
----------------------------
最後の証言はご本人^^ はからずもジャメ兄証言の裏がとれた感じのw
To make them hold their hands and look them in the eyes and tell them, "I love you." That would be remembered forever. I do it to Prince and Paris every day.
あの子たちの手を握って、ちゃんと目を見て「大好きだよ」って言う。そういったことはいつまでも記憶に残るんだ。僕はプリンスとパリスに毎日そうしてる。
Loved, truly loved... to touch their hand, because kids go a lot by touch, and they need to be held, and people know those kinds of things. But they don't know the power.
自分は愛されているって、本当に愛されているんだって・・子供たちの手に触れてあげれば彼らはわかるんだよ、触れあいが大事なんだ。それと、抱きしめてあげることもね。そういうことを、人はわかっているんだろうけど、そのパワーを理解していないんだ。
MJ Tapes Part8 「Being Dad Prince and Paris」より一部抜粋
小さな頃から、理解できると信じて大人に話すように様々な事を教えてきたんだろうな。
つくづくすごい人だと思う。
譲れないところは厳しく
同時にこれでもかってぐらい抱きしめて、あふれんばかりの愛情をそそぐ
自分がもらったものはその何倍も
もらえなかったものはその何百倍も
子供たちに与えたかったんだろうなぁ。
マイケルの棒読みっぽい本の読み聞かせ
多分いつもあんなんだったんじゃないかな(笑)
もうずいぶん大きくなった子供たち。
MJの子供というバックグラウンドは生涯ついてまわるだろう。
でも、自分のお父さんがどれだけ自分たちを愛していたか、このことだけは胸の奥に絶対消えない灯として、いつも大切にできていたらば、彼らは自分たちの部屋へ行かなくてはいけないことがあっても、どこかで迷子になりそうになっても、その灯りを道しるべに自分の人生を精一杯歩けるんじゃないかな。
マイケルに似て賢いお子達だから。
最後にあたしの大好きなエピソードをもうひとつ。
何気ない一言に「思いやりを忘れんじゃないよ」的指導と愛情がたっぷり詰まってる、愛くるしいパパと子供の会話です。
Prince: Daddy. I want to see Peter Pan.
MJ: Me too.
Prince: I want to go fishing.
MJ: I'll take you fishing one day as long as we throw the fish back after we catch it.
MJ Tapes Part8 「Being Dad Prince and Paris」より一部抜粋

ダディ、ピーターパンにあいたいよ
ダディもだよ
おさかなつりにいきたい
釣った魚を逃がしてあげるなら近いうちに連れていってあげようね
マイケルって昭和だな~って。
1958年って昭和33年なのよね奥様、ご存じ?
基本あの方のお国は日本ではないので、昭和と言う年号のついた時期にお生まれになっていても、本人にしたら「は?なんですて?」ってなもんでしょう、そうでしょう、そうでしょうけれども!
それを激しく感じるのは、彼とパジャマの関係。
パジャマ
パジャマ・・・
てさ、
着る?
あたしはもう記憶にないぐらいパジャマ着て寝ていない。
あたしが言うところのパジャマって言うのは、コットンのほら、きちんとした前ボタンの。

2006年にマイケルが滞在したアイルランドのコテージに置き土産として置いて行ったパジャマ
そうそう、こういう形ね、コットンの・・て、これつるっつるやん、シルクやん!
男でシルクのパジャマ着る奴なんて信用できないっていう持論を、これ見てかなぐり捨てたわ、捨てましたとも!

でもさ、やっぱりマイケルはコットンのパジャマがよくお似合いよ、こういう・・て、あーあ・・んもう、いろんなところをぴっぴって直したい!そしてアイロンかけたい!いろんなところを丁寧にかけたい!\(^o^)/

コットン推しのあたしでも、お仕事ならよそ行きの素材も許す!
ちなみにパジャマに「よそ行き」という概念を持ち込んだのはジャクソン先生が初めてですよ!
うかうかしていると試験に出ますよ!
問1 外出する際は、どんな色柄のパジャマでも配色素材一切無視して○○○○○羽織ります。
はい、穴埋め問題!
そう!正解は「ジャケット」!ここ5点ですよ!
今ってスエットとかTシャツで寝る人多いと思うんですけど
こういう感じのザ・パジャマ!っていうパジャマをマイケルはいつもきちんと着ていたでしょう?
子供たちもパパと同じにちゃんとしたこういうパジャマを着ていたよね。
寝るときはきちんとパジャマに着替えて寝なさい、的な。
ここが昭和に育ってそういう古き良き教育を受けた人っていう印象を与えるのだわ。
(ま、ジャクソン先生本人は「寝るとき」も「外出するとき」も「人をお招きするとき」も分け隔てなしにパジャマLOVEだったんだけどw)
親が持つ、こうあるべきという規範のある一線を我が子が逸脱したら、きちんと指摘して反省を促すとか。
きちんと挨拶をしたり、きちんとお礼が言えたり、きちんと謝れたりとかといった基本とか。
そういう礼儀や作法を子供に教えるといった、いわゆる「しつけ」。
親の怒りや八つ当たりといった感情から放たれる怒号や体罰で子供を威圧したり屈服させるのではなく、きちんと言葉で納得させながら教える「しつけ」。
なかなかにむずかしいことではあるけれど。
マイケルのお父ちゃんジョーは1928年、昭和3年生まれだよ~(@_@;)
そんな昭和一桁の考える当時の躾って、星一徹に間違いないじゃんね。
しつけ=体罰って思ってますけれど何か?っていうタイプ。
怒鳴って子供を委縮させ、なんかっつったら平手が飛んで、ちゃぶ台もひっくり返す(アメリカだからそれはないか)、何でも根性と気合でどうにかしろって無茶を言う、みたいな。
あたくし事で申し訳ないが、うちの父親もそれに近いタイプだった。
子供心に理不尽な平手打ちをくらったこともあったし、夜9時の門限やぶって3時間正座させられて怒鳴られて延々お説教とか普通にあった。
3時間の正座が傷心のあたしにもたらしたものは、反省でも忍耐力でも悟りでもなく、完全白目丸出しの痺れだけだった。
あと、小学校1年の時、算数を教えてくれたのはいいのだが、12-7=?みたいなのをね。
でもその威圧感たるや・・
父 「2から7は引けるか引けないかどっちや!?」 すでに声でかくて怖ぇ
akim 「・・引けない・・」
父 「そやろ!!ほなどうすんねん、え!?」 どうするねんて言われても・・
akim 「・・・」
父 「どうするねん!!」 イライラメーター順調に上昇中
akim 「・・・」
父 「なんでわからんねん!隣から10借りてくればええんやないか!!」
akim 「・・・え・・となりって・・まつおかのおばちゃん(当時の隣家のおばちゃん)から・・?」
父 「アホかおまえは!!!」 机バンバン!!
akim 「う・・う・・ごめんなさ・・」
父 「こら!こんなことぐらいで泣くな!!」
akim 「うっだって、だって、うっ、うわーーーーーん!!」
ああ、今思い出してもかわいそうで泣けてくるw
おかげで今でも引き算キライよね、どうしてくれる\(^o^)/
マイケルがそういう父(一緒にしたよもうw)、ジョーを反面教師として、「絶対あーはなるまい」と心に決めてたっていうのは、有名な話。
ここで何回かご紹介しているバーニー先生の本(これとかこれとかこれとか)の中でも、そういうことについて触れています。
マイケルとバーニー先生が話しているそばで、プリンスとパリスがおもちゃで遊んでいます。
だんだんその声の大きさはエスカレート。
たまらずマイケルは子供たちに注意をします。
“Prince! Paris! Barney and I are talking and we can barely hear each other over all your noise.
Try to keep it down.”
「プリンス!パリス!バーニーと僕はお話ししているんだよ、でも君たちの大きな声でお互いの声が聞こえない。
もっと小さい声で遊んで」
子供たちは素直に「ごめんなさい、ダディ」としおらしいのだけど、すぐにその声は大きくなってしまいます。
再び注意するマイケル。素直に謝るふたり。しばらくは静かになるものの、二人の遊び声はまたまたでかくなって。
マイケルは頭を振ってバーニー先生に苦笑しつつ、ふたりに向き直って目を見ながら言います。
“you know you guys, I would’ve been spanked by now.”
「ふたりともわかってる?僕が子供の頃、君たちのようなことをしたら、今頃とっくにぶたれているよ」
バーニー先生は「ぶたれるって本当に?」とマイケルに尋ねます。
“Absolutely. My dad used to beat us a lot.
When we were kids I remember when he’d come through the gate after work, all of us would run and hide. We were so scared of him.
I made a promise to myself years ago that I would never spank my children or make them afraid of me the way I was afraid of my father.”
「もちろん。僕の父は僕らをよくぶったよ。
子供の頃、父が仕事を終えて玄関に入ってくると、僕たちみんな走って隠れたことを覚えている。すごく父が怖ったんだ。
僕は随分前に誓った。絶対に子供たちをぶったり、僕が父を恐れたようなこと、子供たちを怖がらせることなんて、絶対にしないってね」
Private Conversations in Neverland with Michael Jackson 「Prince and Paris」より一部抜粋
とはいえ、マイケルが子供に甘々でやりたい放題させてたかっていうと、そうじゃない。
同じバーニー本からですが、バーニー先生とマイケルが初めて会った時、プリンスは4歳でした。
でもマイケル父さんはびしっと言う時は言うのですw
バーニー先生が初めてネバーランドを訪れ、みんなでディナーを囲んでいた時。
マイケルとバーニー先生が話をしている途中で、プリンスがバーニー先生に話しかけます。
「ねぇ、バーニー!このあとゲームが沢山あるアーケードに行くって知ってた?」
するとマイケルがすぐさま
“Prince, what did you do?”
「 プリンス、今何をしたの?」
プリンスは少し戸惑っていたものの、すぐに気付いて「あ・・ お話の横入りしちゃった・・」
“That’s right you did. Now what happens?”
「そうだね、 パパたちの会話に割って入ったんだね。さあ、どうするの?」
そこでプリンスはバーニー先生に向かって「横入りしちゃってごめんなさい、バーニー」と謝ったのだそう。
マイケルはバーニー先生にこう言いました。
“He’s excited because he gets to go to the arcade tonight.
The arcade was off limits except for special occasions.
If I don’t do that they’ll get bored with it and not see it as special anymore.
It keeps them from taking it for granted. ”
「彼は今夜アーケードへ行けるから興奮しているんだよ。
アーケードは特別な時を除いては、子供たちを入れないんだ。
もしそうしなければ、子供たちは飽きてしまって、アーケードを特別なものとはもう思わなくなってしまう。
当たり前だなんて思わないようにそうしているんだよ」
Private Conversations in Neverland with Michael Jackson 「The Arcade」より一部抜粋
昔、友達の家へ遊びに行った時、同じような事がありました。
3つか4つぐらいだった友達の息子ちゃんが、わたし達の会話にガンガン割って入ってくる。
彼女は「もう、うるさい!あっちで遊んどきー!」と怒っていたけど、わたしもこれぐらいの子供って、こんなんだよなぁって思っていたから、別に何とも思わなかった。
逆に彼女が「今何をしたの?そんな時はどうするの?きちんとママのお友達にあやまってちょうだい」なんて言ったら、どっひー!きびしー!って驚いて、「いーよいーよ」なんて言っただろうなぁ・・
それではここからマイケルが子育てツンデレ・・じゃない、彼が子供を育てる上で大切にしていた信条がわかる、数々の証言を集めてみましょう。
■証言者:ジャメ兄 自書の中で語る
His performance as a father was an example of what fatherhood should be. He instilled in them the love Mother gave us, and he provided the kind of emotional fathering that our father, through no fault of his own, could not. Michael was father and mother rolled into one and he took that dual role very seriously.
That didn’t mean he was a pushover, though: his discipline was authoritative without being physical.
父親としてのマイケルの行いは、父親がどうあるべきかの良い例だった。彼は、母が僕たちに与えた愛を自分の子供らに注ぎ、父にはなかった(父自身の過ちではないにしろ)情け深い父親としての愛情を与えていた。マイケルは父親であり母親だった。彼はそのふたつの役割をとても真剣に果たしていた。
それは、子供の言いなりになるという意味ではない。彼の躾は、体罰とは無縁だったが有無を言わさず厳しいものだった。
I remember once when both Prince and Paris were acting up and I was visiting with my children, Michael’s voice was no whisper in the wind that day:
“I’m so ashamed of you acting like this!” he told them. “Now go to your room!”
一度僕が自分の子供たちを連れて彼の家を訪ねた時、プリンスとパリスがふざけて騒いでいるとマイケルは言った。彼の声は決して囁くようなものではなかった。
「君らのこんなふるまいを恥ずかしく思うよ。今すぐ自分の部屋へ行きなさい!」
He was huge on teaching them manners, respect and kindness, and he would insist that they spoke when someone walked into the room.
He would tell them: “Introduce yourself….Say hello…..Say your name.” When an adult walked in, it was no excuse to be distracted by toys.
彼は子供たちにマナーや人に対して敬意を払う事、人に親切にすることを熱心に教えていた。彼は、誰かが部屋に入ってきた時にはきちんと挨拶をするように、と子供たちに強く教えていた。
彼はよく言っていた。「自己紹介をしなさい。ハローは?。名前をちゃんと言って」大人が入ってきた時に、おもちゃに気をとられていたなどという言い訳は通用しなかった。
His directness was part of the honest communication that he felt was paramount in raising a child: always tell them, every single day, that you love them, hold them and be with them when they fall asleep so that they trust you will be there for them―as he always was.
彼のこの率直さは、子供を育てる上で最も重要だと感じていた誠実なコミュニケーションの一部だった。それは、いつも子供たちに伝える事・・毎日欠かさずに。彼らを愛していると。彼らを抱きしめ、彼らが眠りに落ちる時にそばにいてあげる事。親がそうしてくれる事で彼らは安心し、親を信頼することになるのだから。彼はそうしていた。いつも。
You Are Not Alone-Michael-Through A Brother's Eyes P.370 チャプター 19 UNBREAKABLEより一部抜粋
アメリカではしつけの一環として「Time Out」というものがあります。
何か間違ったことをした子供に反省を促すために、一定時間自室へ行かせるというやり方。
昔の学校であったような、「廊下で立ってなさい!」的な感じで、部屋の壁の前に立たせるというタイプもあるそう。
しかし、これは普段からきちんと子供に教えていないと、ただ「部屋に行きなさい、見たい番組がある?んなもの却下!」というのだけでは、何の効果も意味もなさそう。
マイケルの子供たちは「部屋へ行く」事の意味、すなわち「部屋へ行きなさい」=ダディ怒ってる=何かやってしもた=そりはよくない事なのだ=振り返って反省せねばならぬ、という事を、よく理解していたようです。
それにまつわるのが次のお話。
■証言者:テディ・ライリー、インタビューで語る source:MTV.com
I felt so nervous meeting his children. He brought them in and he said, ‘I want you to meet Paris and I want you to meet Prince.’ And they walk in, playful. And then he was like, ‘This is Theodore’. He didn’t say Teddy. They were like, ‘Hi, Theodore!’ And it was just the greatest feeling.
マイケルの子供たちに会うのはとても緊張した。彼は子供たちを(スタジオに)連れて来てた。で、「パリスとプリンスを君に会わせたいんだ」って言ってくれたんだ。
そして子供たちがやって来た。お茶目な感じでね。彼が子供たちに僕のことを「こちらはセオドアだよ」って、愛称のテディじゃなくてちゃんとした名前で紹介してくれた。子供たちときたら「こんにちは、セオドア!」ってね。ホント最高の気分だったね。
He read them a book every day. When we were in Virginia during the Invincible [sessions], there was not one day missed reading the children something. So that showed me right there that he was an incredible father.
彼は子供たちに毎日本の読み聞かせをしていたよ。その時、僕らインビンシブルのアルバム作業でバージニアに居たんだけど、子供たちに読み聞かせをしない日は1日たりともなかったね。だから彼が素晴らしい父親だってことがわかったよ。
He was like, ‘I would never have them go through the same things ever in their lives. I think the best scolding for children was a time-out. The best scolding for children was, Let’s read a book.’
He sent them to the bunks with no TV. For me, that’s a good time-out. But the kids, they knew what it was.
彼はこんな風だった。「僕は子供たちに、自分と同じような目には絶対合わさせない。僕が思う、子供を叱るのにいい方法は「タイムアウト」だと思う。一番いい叱り方は、部屋に行って本を読みなさいっていうのだよ」
彼は子供たちをテレビの無い寝室へ行かせるんだ。僕からしたら最高のタイムアウトだと思うよ。でも子供たちは、そのタイムアウトの意味するところをちゃんと分かっていたね。
■証言者:フランク・カシオ 自書で語る
He loved his children deeply. He fed them, changed their diapers, held them, spoke to them.
Michael didn't believe in baby talk.
Speak to children as if they're adults, he said. Trust me, they understand. And it's better to train them to speak properly from the start.
マイケルはわが子を心から愛していた。子供たちに食事を与えておむつを替えて、抱っこしながら話しかけていた。
彼は赤ちゃん言葉で語りかけることを、よしとしていなかった。
「子供であっても大人に話すようにちゃんと話すべきだよ。間違いない。この子たちはちゃんとわかるんだから。それに最初からちゃんとした言葉で話すことを教えたほうがいいんだ」とマイケルは言った。
My Friend Michael CHAPTER 9 「A NEW FATHER」より一部抜粋
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最後の証言はご本人^^ はからずもジャメ兄証言の裏がとれた感じのw
To make them hold their hands and look them in the eyes and tell them, "I love you." That would be remembered forever. I do it to Prince and Paris every day.
あの子たちの手を握って、ちゃんと目を見て「大好きだよ」って言う。そういったことはいつまでも記憶に残るんだ。僕はプリンスとパリスに毎日そうしてる。
Loved, truly loved... to touch their hand, because kids go a lot by touch, and they need to be held, and people know those kinds of things. But they don't know the power.
自分は愛されているって、本当に愛されているんだって・・子供たちの手に触れてあげれば彼らはわかるんだよ、触れあいが大事なんだ。それと、抱きしめてあげることもね。そういうことを、人はわかっているんだろうけど、そのパワーを理解していないんだ。
MJ Tapes Part8 「Being Dad Prince and Paris」より一部抜粋
小さな頃から、理解できると信じて大人に話すように様々な事を教えてきたんだろうな。
つくづくすごい人だと思う。
譲れないところは厳しく
同時にこれでもかってぐらい抱きしめて、あふれんばかりの愛情をそそぐ
自分がもらったものはその何倍も
もらえなかったものはその何百倍も
子供たちに与えたかったんだろうなぁ。
マイケルの棒読みっぽい本の読み聞かせ
多分いつもあんなんだったんじゃないかな(笑)
もうずいぶん大きくなった子供たち。
MJの子供というバックグラウンドは生涯ついてまわるだろう。
でも、自分のお父さんがどれだけ自分たちを愛していたか、このことだけは胸の奥に絶対消えない灯として、いつも大切にできていたらば、彼らは自分たちの部屋へ行かなくてはいけないことがあっても、どこかで迷子になりそうになっても、その灯りを道しるべに自分の人生を精一杯歩けるんじゃないかな。
マイケルに似て賢いお子達だから。
最後にあたしの大好きなエピソードをもうひとつ。
何気ない一言に「思いやりを忘れんじゃないよ」的指導と愛情がたっぷり詰まってる、愛くるしいパパと子供の会話です。
Prince: Daddy. I want to see Peter Pan.
MJ: Me too.
Prince: I want to go fishing.
MJ: I'll take you fishing one day as long as we throw the fish back after we catch it.
MJ Tapes Part8 「Being Dad Prince and Paris」より一部抜粋

ダディ、ピーターパンにあいたいよ
ダディもだよ
おさかなつりにいきたい
釣った魚を逃がしてあげるなら近いうちに連れていってあげようね