His voice make me happy.
マイケルの声が好きです。
ああ、もちろんファンなら(おそらくw)全員好きですよねw
耳ざわりのよい優しくて深みのある声。
彼の声の事は以前にも書きましたけれど、今回はまた違った角度から。
わたしたちがよく知る、ささやくような甘くて優しくて、聞いているうちに心が落ち着くあの声ですが、もうこれは有名なお話ですね、SMAP×SMAPでライオネル・リッチーが「声帯を守る為に普段から喉に負担がかからないソフトな話し方をする」と証言していました。
本来は低い声なのだと。
彼のプライベート色が強い動画などから聞こえる声は、確かにスピーチや演技で知っている声より低めだったりします。
わかりやすいのは、もうすぐWOWWOWで放映される、わたしもとてもとても楽しみにしている「GOHSTS」で、彼が特殊メイクを駆使して演じたふとっちょ白人の市長の声でしょうか。
本当のマイケルと、マイケル演じる市長との掛け合いを聞くと、わたしたちが本当の声だと思っているあのいつものSweetな声が実は意識して作っている声で、市長として出している低くて落ち着いた(ただしセリフが意地悪な言葉ばかりなので憎々しげにしゃべっていますけれど)声が本当の声なのかしらと、一瞬考えてしまったりします。
それだけ、彼はいろいろな声色が出せるようなのですね。
最近放送された、アーティストで大のMJファンでもあるAIが、MJゆかりの場所や関係者を訪ねる番組の中で、TIIの音楽監督、このブログでも何度も出てくるマイケル・ベアデンもこんなことを語ってくれていました。
「普段の彼は僕らにもあのソフトな声で話していたよ。でも一度、僕が作業をしていたら、聞き覚えのないとても低くて田舎っぽい声が聞こえたんだ。顔を上げてもそれらしい人はいないし、一体誰だ?って声を出したら、マイケルが愉快そうに笑っていたんだよ」
(うろ覚えw でも確かこんな感じなこと)
過去記事でも触れましたが、彼の声を分析すると7種類の音を同時に出せるという特殊な声帯の持ち主であったことが証明されている訳ですから、本来の地声も喉を守る為の声も、あえて作り出す声も、どれもマイケルの声帯から出る声は人を不快にさせる要素のない声だと思うのですね。
もちろん、有名すぎるその話声はよく物真似をされ揶揄されたわけですが・・
不思議なことにあの声は、マイケルから出るからしっくりくるんですよね。
大柄でいかつい感じの外見の男性が、マイケルっぽい声を出したら違和感がはんぱないw
でも何だか憎めない感じで、笑顔になってしまうかもしれません。
マイケルは1991年9月、アメリカの超長寿アニメーション番組「The Simpsons」に声優として出演しています。
彼は日本で言えばサザエさんのような、でもほのぼのだけでは終わらないシニカルで風刺の効いたこのコメディのファンで、番組のサウンドトラックの曲を提供するだけではあきたらず、自ら熱望して、第3シーズンの第1回目「Stark Raving Dad 邦題:マイケルがやって来た!」のゲスト声優になりました。
マイケルはシーズン2のサウンドトラック用の曲の権利も主張せず、台本を読み終わったときにこの回の重要なパーツとなるオリジナル挿入曲(「Happy birthday Lisa」)の作曲を申し出ました。
恐縮するスタッフが一旦は断るのですが、彼はぜひやらせてと譲らなかったそうです。
劇中では「Billie jean」「BEN」、そしてこの曲が歌われますが、諸事情(いわゆる大人の事情ですねw)から、歌部分は、歌手でありジャクソンズの頃からのインパーソネーターでもあったKipp Lennonが務めました。
こちらからご覧いただけますが、権利の関係で削除される可能性が高いことをあらかじめご了承ください。
ストーリーは、シンプソンズ家のパパであるホーマーが、息子のバートの赤い帽子と一緒に洗ったために、色落ちしてピンクに染まったシャツをしぶしぶ着て出勤するところからはじまります。
全員が白いシャツを着た社員の中、一人だけピンクのシャツを着ているホーマーを、社長が皆と違う行動をとる要注意人物と決め付け、ホーマーは精神病を疑われ、プロファイルテストに回答するように言われます。
めんどくさいことは嫌いなホーマーは大事なテストをバートに任せてしまい、バートの適当に答えた結果により強制的に精神施設へ入院させられます。
そこでホーマーと同室になったのが、マイケル演じる「マイケル・ジャクソンと名乗る男」です。

ホーマー:あんた、誰?
男: Hi, I'm Michael Jackson, from The Jacksons. やぁ、僕はジャクソンさんちのマイケル・ジャクソン
ホーマー:僕はシンプソンさんちのホーマー・シンプソン・・
男: I can't believe you never heard of me. I'm a very popular entertainer.
僕を知らないなんて信じられないよ。僕はとても有名なエンターティナーなのに。
ホーマー:もちろん知ってるさ。知らないわけないじゃないか、とても有名なんだもん。で、名前なんてったっけ?
男: Michael Jackson
ホーマー:ぴんと来ないな
男: Well, have you heard of MTV? じゃあ MTVは聞いたことある?
ホーマー:ない
男: Motown. モータウン
ホーマー:いや
男: Beat It.
ホーマー:君がうせろ!
男: Thriller.
ホーマー:最後なんだって?
男: Thriller.
ホーマー:なにそれ
男: Well, how about this...よし、じゃこれなら・・
(Bellie Jeanを歌いながらムーンウォークをしてみせる男)
ホーマー:わーお!その足の動きどうしてんだい?
男: The moonwalk? ムーンウォーク?
ホーマー:ちがーう!その足の動き!
男: Here, look. Just raise your heel a bit, put a little pressure on the ball of your foot.
ああ、見て。足のかかとを少し上げて、親指を少し押すんだ・・
ホーマー:(ホーマー、トライするもなぜか前へ前進して) D'oh! ドゥ!!
男: You seem like a nice guy. Why'd they put you in here?
君はいい人みたいだね。どうしてここに入れられたの?
ホーマー:ピンクのシャツ着てたから・・
男: I understand. People thought I was crazy for the way I dressed...
わかるよ。僕の格好もおかしいって人に言われるよ・・
ホーマー:どんな格好?
男: One white glove, covered with rhinestones.
白い手袋、ラインストーンがついてる
ホーマーはそりゃおかしいよという代わりにべろべろべろと舌を出しておちゃらけます。
この二人のやりとりがとてもおかしいのですねw
こうして仲良くなったふたり。
ホーマーが自宅へ助けを求める電話をかけるのを躊躇する様を見て、代わりに僕が話そうと男はいいます。
自宅にいたバート(パパが帰ってこなくてもなんの心配もしない能天気な坊や加減が笑います)が電話をとります。
男: Hello? Who's this? ハロー、君は誰?
バート :ぼくはバート・シンプソンだ、あんたこそ誰だよ?
男: I'm Michael Jackson 僕はマイケル・ジャクソン
バート :マイケル・ジャクソン?はん、ウソだね!
男: It's true. I'm with your father in a mental institution.
本当だよ。君のお父さんと一緒に精神施設にいるんだ
バート :ふーん、じゃエルビスも一緒なの?
男: Could be. It's a big hospital. 多分ね。大きな病院だから。
ここでエルビスがらみのジョークが出てきますが、はじめ台本ではこの部分はプリンス(殿下のほうw)ネタだったそうですが、マイケルがエルビスに変更を提案してきたそうですw
バートは男にグラミー賞授賞式に誰をエスコートしたか、本物のマイケルなら答えられると質問するのですが、男がなんなく「ブルック・シールズ、ダイアナ・ロス、エマニュエル坊やとバブルス」と答えたので、本物だと信じてホーマーの伝言を聞くのです。
バートから夫の伝言を聞いた妻のマージがあわてて病院へ行き、事情を説明したことで、やっとこさようやく誤解が解けて退院することになったホーマー。
仲良くなった男にぜひ正常に戻ったらうちへ来てくれと誘うと、彼は自分はこの施設に好きでいるのだから今日でも行けるよと答えます。
驚くホーマーが、施設に自発的にいる理由を尋ねると
「Well, back in 1979, I got real depressed when my `Off the Wall' album just got one lousy Grammy nomination. そう、それは1979年、アルバム「オフザウォール」でたった一部門しかグラミー賞にノミネートされなかったことに絶望してね・・」と役を演じながらマイケルは皮肉たっぷりな自虐ネタをジョークにします。
こういうジョークを彼は好きだったのでしょうし、何もかもに神経質なんかではなかった彼自身のユーモアセンスを感じますね。
男と一緒にうちへ戻ったホーマーを、町の市長をはじめ大勢の見物人が取り囲みます。
マイケル演じる男が秘密にしてねと頼んだにもかかわらず、おしゃべりなバートがマイケルがうちにやってくるんだと吹聴した結果の有様。

車から出てきた140キロはある大柄な白人男性を見た途端、全員失望して帰っていきます。
そんな大騒ぎの中、その日が誕生日であったバートの妹、リサは誰もが自分の誕生日を忘れていることを嘆いていました。
そんなリサの様子を見た男は、バートに「自分も幼くてお金がなかった頃、妹に愛情を込めて歌を作ったよ。だから、一緒にリサへの誕生日を祝う歌を作ろう」と持ちかけます。
最初は嫌がるバートでしたが、優しいマイケルの声で話す男に励まされて歌を作ることに。
そして翌朝。
リサを起こして、バートと男は一緒に「Happy birthday Lisa」を心を込めて歌います。
大喜びでバートと男にお礼を言うリサ。
仲たがいしかけた兄妹が仲直りするのを見届けると、男はマイケルのような声から一転、それこそ本来の彼のイメージに合うようなだみ声で「これで俺の仕事は終わったな」といいます。
驚く家族に彼はこういいます。
「俺はいつも人生を怒っていた。でもある日この声を出した途端、誰もが笑顔になった。俺はいいことをしているんだって思った。だからそれをずっと続けているのさ」
こうしてマイケルの声を出せる大柄な白人、レオン・コウポースキーは、またどこかで人を笑顔にするためにシンプソンズ家をあとにするのでした。
ちなみにだみ声のレオン・コウポースキーは、残念ながらマイケルではなくHank Azariaという声優さんでした。
常に社会の問題を取り上げ風刺をきかせた内容の、子供向けというより大人に愛されるこのアニメ。
このマイケルの回は残念ながら日本では放送されませんでしたが、DVDボックスには収録されています。
参考サイト:The Simpsons FanClub
トランスクリプトソースはこちら
マイケルは歌を歌わないことと、名前をクレジットしないことを条件に出しました。
なのでクレジットには Special Guest Voice として John Jay Smith という謎の人物の名前が。

でもこれも彼特有のユーモアですね。
マイケルそっくりな声が簡単に本人の声だとみんなにわからせるのは面白くない、なんて考えたのではないかと楽しくなってしまいませんか?
この時にマイケルがぜひにと申し出て作られた Happy birthday Lisa.
あのリサに捧げられたという説も強いですが、ちょっとそれでは面白くないw
あくまでストーリーの中の、妹を大切に思う兄が心込めて作った歌、ということにしておきましょうw
実はとてもとても好きな曲なのです。
彼の透明感あふれる優しい声が歌う、愛情に満ちた言葉達。
歌というものはリズムもメロディも重要ですけれど、何よりその声が美しければ、こんなにもありふれた、ただ妹のバースデイを祝う歌なのに、心が和んで癒されて踊りだしてしまいそうな喜びを感じるのですね。
楽しいお祝いの歌なのに、聴くたびに涙があふれてしまうけれど・・。
でもとてもとても好きな歌です。
彼が楽しんで、この歌を自分の妹や友人や、とにかく大好きな人の名前に置き換えて歌う子供達の姿をイメージしながら作ったのでしょうか。
もしもそうだったならば
まさにビンゴ!
そのとおりになったよ、マイケルw
ああ、もちろんファンなら(おそらくw)全員好きですよねw
耳ざわりのよい優しくて深みのある声。
彼の声の事は以前にも書きましたけれど、今回はまた違った角度から。
わたしたちがよく知る、ささやくような甘くて優しくて、聞いているうちに心が落ち着くあの声ですが、もうこれは有名なお話ですね、SMAP×SMAPでライオネル・リッチーが「声帯を守る為に普段から喉に負担がかからないソフトな話し方をする」と証言していました。
本来は低い声なのだと。
彼のプライベート色が強い動画などから聞こえる声は、確かにスピーチや演技で知っている声より低めだったりします。
わかりやすいのは、もうすぐWOWWOWで放映される、わたしもとてもとても楽しみにしている「GOHSTS」で、彼が特殊メイクを駆使して演じたふとっちょ白人の市長の声でしょうか。
本当のマイケルと、マイケル演じる市長との掛け合いを聞くと、わたしたちが本当の声だと思っているあのいつものSweetな声が実は意識して作っている声で、市長として出している低くて落ち着いた(ただしセリフが意地悪な言葉ばかりなので憎々しげにしゃべっていますけれど)声が本当の声なのかしらと、一瞬考えてしまったりします。
それだけ、彼はいろいろな声色が出せるようなのですね。
最近放送された、アーティストで大のMJファンでもあるAIが、MJゆかりの場所や関係者を訪ねる番組の中で、TIIの音楽監督、このブログでも何度も出てくるマイケル・ベアデンもこんなことを語ってくれていました。
「普段の彼は僕らにもあのソフトな声で話していたよ。でも一度、僕が作業をしていたら、聞き覚えのないとても低くて田舎っぽい声が聞こえたんだ。顔を上げてもそれらしい人はいないし、一体誰だ?って声を出したら、マイケルが愉快そうに笑っていたんだよ」
(うろ覚えw でも確かこんな感じなこと)
過去記事でも触れましたが、彼の声を分析すると7種類の音を同時に出せるという特殊な声帯の持ち主であったことが証明されている訳ですから、本来の地声も喉を守る為の声も、あえて作り出す声も、どれもマイケルの声帯から出る声は人を不快にさせる要素のない声だと思うのですね。
もちろん、有名すぎるその話声はよく物真似をされ揶揄されたわけですが・・
不思議なことにあの声は、マイケルから出るからしっくりくるんですよね。
大柄でいかつい感じの外見の男性が、マイケルっぽい声を出したら違和感がはんぱないw
でも何だか憎めない感じで、笑顔になってしまうかもしれません。
マイケルは1991年9月、アメリカの超長寿アニメーション番組「The Simpsons」に声優として出演しています。
彼は日本で言えばサザエさんのような、でもほのぼのだけでは終わらないシニカルで風刺の効いたこのコメディのファンで、番組のサウンドトラックの曲を提供するだけではあきたらず、自ら熱望して、第3シーズンの第1回目「Stark Raving Dad 邦題:マイケルがやって来た!」のゲスト声優になりました。
マイケルはシーズン2のサウンドトラック用の曲の権利も主張せず、台本を読み終わったときにこの回の重要なパーツとなるオリジナル挿入曲(「Happy birthday Lisa」)の作曲を申し出ました。
恐縮するスタッフが一旦は断るのですが、彼はぜひやらせてと譲らなかったそうです。
劇中では「Billie jean」「BEN」、そしてこの曲が歌われますが、諸事情(いわゆる大人の事情ですねw)から、歌部分は、歌手でありジャクソンズの頃からのインパーソネーターでもあったKipp Lennonが務めました。
こちらからご覧いただけますが、権利の関係で削除される可能性が高いことをあらかじめご了承ください。
ストーリーは、シンプソンズ家のパパであるホーマーが、息子のバートの赤い帽子と一緒に洗ったために、色落ちしてピンクに染まったシャツをしぶしぶ着て出勤するところからはじまります。
全員が白いシャツを着た社員の中、一人だけピンクのシャツを着ているホーマーを、社長が皆と違う行動をとる要注意人物と決め付け、ホーマーは精神病を疑われ、プロファイルテストに回答するように言われます。
めんどくさいことは嫌いなホーマーは大事なテストをバートに任せてしまい、バートの適当に答えた結果により強制的に精神施設へ入院させられます。
そこでホーマーと同室になったのが、マイケル演じる「マイケル・ジャクソンと名乗る男」です。

ホーマー:あんた、誰?
男: Hi, I'm Michael Jackson, from The Jacksons. やぁ、僕はジャクソンさんちのマイケル・ジャクソン
ホーマー:僕はシンプソンさんちのホーマー・シンプソン・・
男: I can't believe you never heard of me. I'm a very popular entertainer.
僕を知らないなんて信じられないよ。僕はとても有名なエンターティナーなのに。
ホーマー:もちろん知ってるさ。知らないわけないじゃないか、とても有名なんだもん。で、名前なんてったっけ?
男: Michael Jackson
ホーマー:ぴんと来ないな
男: Well, have you heard of MTV? じゃあ MTVは聞いたことある?
ホーマー:ない
男: Motown. モータウン
ホーマー:いや
男: Beat It.
ホーマー:君がうせろ!
男: Thriller.
ホーマー:最後なんだって?
男: Thriller.
ホーマー:なにそれ
男: Well, how about this...よし、じゃこれなら・・
(Bellie Jeanを歌いながらムーンウォークをしてみせる男)
ホーマー:わーお!その足の動きどうしてんだい?
男: The moonwalk? ムーンウォーク?
ホーマー:ちがーう!その足の動き!
男: Here, look. Just raise your heel a bit, put a little pressure on the ball of your foot.
ああ、見て。足のかかとを少し上げて、親指を少し押すんだ・・
ホーマー:(ホーマー、トライするもなぜか前へ前進して) D'oh! ドゥ!!
男: You seem like a nice guy. Why'd they put you in here?
君はいい人みたいだね。どうしてここに入れられたの?
ホーマー:ピンクのシャツ着てたから・・
男: I understand. People thought I was crazy for the way I dressed...
わかるよ。僕の格好もおかしいって人に言われるよ・・
ホーマー:どんな格好?
男: One white glove, covered with rhinestones.
白い手袋、ラインストーンがついてる
ホーマーはそりゃおかしいよという代わりにべろべろべろと舌を出しておちゃらけます。
この二人のやりとりがとてもおかしいのですねw
こうして仲良くなったふたり。
ホーマーが自宅へ助けを求める電話をかけるのを躊躇する様を見て、代わりに僕が話そうと男はいいます。
自宅にいたバート(パパが帰ってこなくてもなんの心配もしない能天気な坊や加減が笑います)が電話をとります。
男: Hello? Who's this? ハロー、君は誰?
バート :ぼくはバート・シンプソンだ、あんたこそ誰だよ?
男: I'm Michael Jackson 僕はマイケル・ジャクソン
バート :マイケル・ジャクソン?はん、ウソだね!
男: It's true. I'm with your father in a mental institution.
本当だよ。君のお父さんと一緒に精神施設にいるんだ
バート :ふーん、じゃエルビスも一緒なの?
男: Could be. It's a big hospital. 多分ね。大きな病院だから。
ここでエルビスがらみのジョークが出てきますが、はじめ台本ではこの部分はプリンス(殿下のほうw)ネタだったそうですが、マイケルがエルビスに変更を提案してきたそうですw
バートは男にグラミー賞授賞式に誰をエスコートしたか、本物のマイケルなら答えられると質問するのですが、男がなんなく「ブルック・シールズ、ダイアナ・ロス、エマニュエル坊やとバブルス」と答えたので、本物だと信じてホーマーの伝言を聞くのです。
バートから夫の伝言を聞いた妻のマージがあわてて病院へ行き、事情を説明したことで、やっとこさようやく誤解が解けて退院することになったホーマー。
仲良くなった男にぜひ正常に戻ったらうちへ来てくれと誘うと、彼は自分はこの施設に好きでいるのだから今日でも行けるよと答えます。
驚くホーマーが、施設に自発的にいる理由を尋ねると
「Well, back in 1979, I got real depressed when my `Off the Wall' album just got one lousy Grammy nomination. そう、それは1979年、アルバム「オフザウォール」でたった一部門しかグラミー賞にノミネートされなかったことに絶望してね・・」と役を演じながらマイケルは皮肉たっぷりな自虐ネタをジョークにします。
こういうジョークを彼は好きだったのでしょうし、何もかもに神経質なんかではなかった彼自身のユーモアセンスを感じますね。
男と一緒にうちへ戻ったホーマーを、町の市長をはじめ大勢の見物人が取り囲みます。
マイケル演じる男が秘密にしてねと頼んだにもかかわらず、おしゃべりなバートがマイケルがうちにやってくるんだと吹聴した結果の有様。

車から出てきた140キロはある大柄な白人男性を見た途端、全員失望して帰っていきます。
そんな大騒ぎの中、その日が誕生日であったバートの妹、リサは誰もが自分の誕生日を忘れていることを嘆いていました。
そんなリサの様子を見た男は、バートに「自分も幼くてお金がなかった頃、妹に愛情を込めて歌を作ったよ。だから、一緒にリサへの誕生日を祝う歌を作ろう」と持ちかけます。
最初は嫌がるバートでしたが、優しいマイケルの声で話す男に励まされて歌を作ることに。
そして翌朝。
リサを起こして、バートと男は一緒に「Happy birthday Lisa」を心を込めて歌います。
大喜びでバートと男にお礼を言うリサ。
仲たがいしかけた兄妹が仲直りするのを見届けると、男はマイケルのような声から一転、それこそ本来の彼のイメージに合うようなだみ声で「これで俺の仕事は終わったな」といいます。
驚く家族に彼はこういいます。
「俺はいつも人生を怒っていた。でもある日この声を出した途端、誰もが笑顔になった。俺はいいことをしているんだって思った。だからそれをずっと続けているのさ」
こうしてマイケルの声を出せる大柄な白人、レオン・コウポースキーは、またどこかで人を笑顔にするためにシンプソンズ家をあとにするのでした。
ちなみにだみ声のレオン・コウポースキーは、残念ながらマイケルではなくHank Azariaという声優さんでした。
常に社会の問題を取り上げ風刺をきかせた内容の、子供向けというより大人に愛されるこのアニメ。
このマイケルの回は残念ながら日本では放送されませんでしたが、DVDボックスには収録されています。
参考サイト:The Simpsons FanClub
トランスクリプトソースはこちら
マイケルは歌を歌わないことと、名前をクレジットしないことを条件に出しました。
なのでクレジットには Special Guest Voice として John Jay Smith という謎の人物の名前が。

でもこれも彼特有のユーモアですね。
マイケルそっくりな声が簡単に本人の声だとみんなにわからせるのは面白くない、なんて考えたのではないかと楽しくなってしまいませんか?
この時にマイケルがぜひにと申し出て作られた Happy birthday Lisa.
あのリサに捧げられたという説も強いですが、ちょっとそれでは面白くないw
あくまでストーリーの中の、妹を大切に思う兄が心込めて作った歌、ということにしておきましょうw
実はとてもとても好きな曲なのです。
彼の透明感あふれる優しい声が歌う、愛情に満ちた言葉達。
歌というものはリズムもメロディも重要ですけれど、何よりその声が美しければ、こんなにもありふれた、ただ妹のバースデイを祝う歌なのに、心が和んで癒されて踊りだしてしまいそうな喜びを感じるのですね。
楽しいお祝いの歌なのに、聴くたびに涙があふれてしまうけれど・・。
でもとてもとても好きな歌です。
彼が楽しんで、この歌を自分の妹や友人や、とにかく大好きな人の名前に置き換えて歌う子供達の姿をイメージしながら作ったのでしょうか。
もしもそうだったならば
まさにビンゴ!
そのとおりになったよ、マイケルw
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