R.I.P. Whitney
Whitney Houston

まだまだこれからだったのに。
あの時を嫌でも思い出しました。
でもあの時は、最初は実感が本当になくて「え~~・・・」みたいな、若干呆けるみたいな感じで、その瞬間から始まった、ものすごい勢いの「追悼」ムードで占められた世界を、ただぼんやりと眺めていた感じでした。
ショックだったけど、現実味があまり感じられずに心のどこかで、これは悪い冗談で史上まれにみる大どんでん返し付きのドッキリじゃないかとさえ思っていたから。
わたしが失くしたものの大きさに気が付いて、そしてこれは冗談じゃないとわかったのは、メモリアルの中継からでしたから。
今ウィットニーのファンの方がどれだけの喪失感に見舞われているかは、マイケルのファンの大半は理解できるでしょう。
大好きな人を唐突に連れて行かれ、残されてしまった人のやり場のない悔しさと底知れない悲しみは痛いほど。
彼女を初めて見たのはMTVでした。
How will I know
スタイル抜群で透明感のあるのびやかな歌声と、とびきりキュートな笑顔。
黒人の女の子でこんなにかわいい子初めて見た、ぐらいな。
マドンナほど遠くにいる感じではなく、でも太陽のようなまぶしいオーラに満ちていて。
彼女のアルバムを聴いて聴いて、どうしてもカラオケで歌いたくて何度も練習したこの曲。
Saving All My Love For You
彼女は有名なゴスペル歌手の母、従妹にディオンヌ・ワーウィック(ずっとディオンヌの姪だと思ってました)を持つ血統書付きのサラブレットのような血筋と環境でしたから、もう歌の上手いのはいわずもがな。
今日のマライア・キャリーやセリーヌ・ディオンに始まり、ジェニファー・ハドソンといった歌唱力の卓越したディーバと呼ばれる女性アーティストのテンプレートと呼んでも過言ではないでしょう。
でもこの曲のヴィデオでわたしが魅了されたのは、彼女の演技でした。
この曲は、妻のいる男性と恋に落ちてしまい、友人たちに何度もやめろと言われても、自分でも彼が妻を捨てるなんてことは幻想だと重々わかっている主人公が、でも全てをかけてあなたへの愛を守っているのよという切ないラブソングなのですが。
このPVの中で、公にできない自分の悲しい恋心を持て余し、でも彼がそばにいるだけで華やぐ気持ちも抑えきれないという、女性なら「いや、なんかわかる~~」という気持ちを、とても自然に、時に切なく時にかわいく演じているのです。
こんなにキュートで、繊細な演技ができて、そして人の心を揺さぶるような力強くて美しい歌声も持っているなんて、と感動したことを覚えています。
彼女の歌のみならず、この演技の才能は「ボディガード」で大いに花開くことになるわけですが。
おそらく多くの人が、ウィットニーといえば、「I Will Always Love You」を挙げると思いますが、わたしはやっぱり「Saving All My Love For You」なんですね。
彼女の88年のコンサートも行きました。
マイケル行けなかったというのに(/_;)
93年にはボビー・ブラウンのライブにも行って、(でもマイケル行けなったバカ)同行していたウィットニーが飛び入りで参加して、嬉しくて楽しくて、このふたりはずっと幸せに続いていくと信じて疑わなかったけれど・・
当時の幸せだった彼らの、この曲も大好きでした。
Bobby Brown - Something In Common ft. Whitney Houston
でもだんだん胸の痛くなるような報道が多くなって・・
彼女は昨年発売された「Life of Icon」DVDに出演してマイケルの思い出を語ってくれていました。
貫禄つきすぎなほどふくよかで、悲しいほど声がかすれているけれど・・

映像はこちらから見ることができます
I went to his home Neverland.
マイケルのおうち、ネバーランドに招かれて行ったことがあるの。
至れり尽くせりだったわ。
彼はわたしをヘリで迎えに来てくれて、門から家までは馬車に乗せてくれたの。
キッチンに行くとそこには例のお猿さん、バブルスがいたわ。

注:ウィットニーはディナーの時、ナイフを誤って落としてしまいます。
マイケルがそれを拾おうとテーブルの下にもぐるのですが。
その時わたしは靴を脱いでいて裸足だった。
誰かが足先を舐めたの。
わたしはマイケルだと思って胸がときめいたのだけど、実はバブルスだったのよ(笑)

映像はこちらから見ることができます
彼はわたしにとって・・人生で見た最高のエンターテイナーよ
とても紳士的で優しい人・・とてつもない才能を持ったね
I know I will love him..always.
彼を愛し続けるわ・・ずっとね

2000年12月@NYC
彼女もマイケルとは状況も理由も全く違いますが、輝かしいキャリアを一時中断せざるを得ない苦しい時期があって、でもそれに打ち勝とうと一歩ずつ歩みを決して止めずに、神が祝福した才能を無駄にしてはならないと一生懸命に頑張ったにちがいなく。
彼女の最後のアルバムとなった「I Look to You」
マイケルでおなじみのR・ケリーによるこの曲。
デビューアルバムがいきなり大ヒットし、グラミー賞も獲ってしまったようなラッキーガール。
でも、そのデビューアルバムの戦略は、黒人R&Bの枠にとらわれず白人にも受け入れられるようなポップス路線。
天賦の才能のおかげなのか、その戦略のおかげなのか、狙い通りに彼女はまたたくまに世界に受け入れられたけれど、白人に迎合しているとして一部の黒人たちから批判されていたと聞きました。
わたしのようなのほほんと生きている人間には、想像もできないような人種間問題が、マイケルだけではなくウィットニーにも立ちはだかっていたわけで。
苦労なくブレイクしたと思われているその陰で、人知れずの苦悩や葛藤が彼女にあったことは容易に想像できますし、それ以外にも様々な出来事があって、喜びも苦しみも存分に経験してきたであろう彼女が、それでもやはり歌に救いを求め、歌に希望を見出し、歌うことで自分を奮い立たせ人生を生きるのだという決意のようなものを感じさせる、まさに彼女が歌うにふさわしい歌・・
I Look to You(ここでいうYouとは神をさしています)
心を鎮めて体を横たえる 私の声が天に届くように
生きる意味を失った 全てを捧げたのに
吹雪に襲われ 太陽は姿を消す
こんな絶望のなかで 誰を頼ればいいの?
あなたしかいない
あなたしかいない
無力になった私でも あなたがいれば強くなれる
あなたしかいない
あなたしかいない
メロディが消えてしまっても あなたといれば新しい歌が聞こえてくる
あなたしかいない
限界まで戦い抜いたわ 気力も
立ち上がる力さえも失うまで ここから抜け出すために
いままでずっと後悔の連続だった
もう耐えきれないかもしれない 私に出来るのは 前を向くことだけ
あなたしかいない
あなたしかいない
無力になった私でも あなたがいれば強くなれる
あなたしかいない
あなたしかいない
メロディが消えてしまっても あなたといれば新しい歌が聞こえてくる
あなたしかいない
(堤防は破られ 崩れた壁が) 私に襲いかかる (粉々になって襲いかかる)
雨が降り注ぐ (雨が降り注ぎ 打ちのめされる)
私を助けて (助けて欲しいの)
戦いのないところへ連れていって
あなたの光で私を照らして
あなたしかいない
あなたしかいない
無力になった私でも あなたがいれば強くなれる
あなたしかいない
あなたしかいない
メロディが消えてしまっても あなたといれば新しい歌が聞こえてくる
あなたしかいない
あなたしかいない
あなたしかいない
彼女のPVに載っていた和訳ということでこちらからお借りしました。
彼女はこの歌を含めたアルバムを再起をかけて創りだし、そして、あの日わたしが驚いた演技の才能をも甦らせ、再び世界にその存在感を知らしめるためにBIGスクリーンでの映画に着手していました。
■ザ・シュープリームスを題材にしたホイットニー・ヒューストンの映画『スパークル』が完成
■ホイットニー最後の録音は映画『スパークル』に、8月公開へ

昨年それを撮り終え、今年はかつて彼女が主演した「ため息つかせて」の続編の制作も決まっていて、まさに「これから」という時でした。
神様は時にとても残酷な仕打ちをなさる
彼女とマイケルは、全く同じでは断じてないけれども、どちらもたぐいまれないその才能を世界に届けるべく新しい一歩を踏み出したさなかに
唐突に幕を下ろすように連れ去ってしまわれた
ウィットニーを悼む時、再びわたしたちの愛する彼を失った傷みを思い出し
彼女の喪失を嘆く時、同じように彼の喪失を感じずにはいられず
世間の「追悼」という喧騒の中で、その虚しく響くこだまを聞きながら
ただ彼女が安らかであることを今は祈るしかなく・・
こんな画がUPされていました。
(youngearlgrey.tumblr.com / Rhea Isaacs)

・・そうなのか
今彼女は彼のそばにいるんだな
何を耳打ちしているのかな
ずいぶん早かったねとか
あなたこそ・・みたいな
でもふたりとも・・笑っている
本当にそうでありますように
彼らが苦しみや傷みから解き放たれて微笑んでいますように
そう祈るしかない
残されたわたしたちにできることは
あのときも
いまも
Michael and Whitney
I know I will love you....always.

まだまだこれからだったのに。
あの時を嫌でも思い出しました。
でもあの時は、最初は実感が本当になくて「え~~・・・」みたいな、若干呆けるみたいな感じで、その瞬間から始まった、ものすごい勢いの「追悼」ムードで占められた世界を、ただぼんやりと眺めていた感じでした。
ショックだったけど、現実味があまり感じられずに心のどこかで、これは悪い冗談で史上まれにみる大どんでん返し付きのドッキリじゃないかとさえ思っていたから。
わたしが失くしたものの大きさに気が付いて、そしてこれは冗談じゃないとわかったのは、メモリアルの中継からでしたから。
今ウィットニーのファンの方がどれだけの喪失感に見舞われているかは、マイケルのファンの大半は理解できるでしょう。
大好きな人を唐突に連れて行かれ、残されてしまった人のやり場のない悔しさと底知れない悲しみは痛いほど。
彼女を初めて見たのはMTVでした。
How will I know
スタイル抜群で透明感のあるのびやかな歌声と、とびきりキュートな笑顔。
黒人の女の子でこんなにかわいい子初めて見た、ぐらいな。
マドンナほど遠くにいる感じではなく、でも太陽のようなまぶしいオーラに満ちていて。
彼女のアルバムを聴いて聴いて、どうしてもカラオケで歌いたくて何度も練習したこの曲。
Saving All My Love For You
彼女は有名なゴスペル歌手の母、従妹にディオンヌ・ワーウィック(ずっとディオンヌの姪だと思ってました)を持つ血統書付きのサラブレットのような血筋と環境でしたから、もう歌の上手いのはいわずもがな。
今日のマライア・キャリーやセリーヌ・ディオンに始まり、ジェニファー・ハドソンといった歌唱力の卓越したディーバと呼ばれる女性アーティストのテンプレートと呼んでも過言ではないでしょう。
でもこの曲のヴィデオでわたしが魅了されたのは、彼女の演技でした。
この曲は、妻のいる男性と恋に落ちてしまい、友人たちに何度もやめろと言われても、自分でも彼が妻を捨てるなんてことは幻想だと重々わかっている主人公が、でも全てをかけてあなたへの愛を守っているのよという切ないラブソングなのですが。
このPVの中で、公にできない自分の悲しい恋心を持て余し、でも彼がそばにいるだけで華やぐ気持ちも抑えきれないという、女性なら「いや、なんかわかる~~」という気持ちを、とても自然に、時に切なく時にかわいく演じているのです。
こんなにキュートで、繊細な演技ができて、そして人の心を揺さぶるような力強くて美しい歌声も持っているなんて、と感動したことを覚えています。
彼女の歌のみならず、この演技の才能は「ボディガード」で大いに花開くことになるわけですが。
おそらく多くの人が、ウィットニーといえば、「I Will Always Love You」を挙げると思いますが、わたしはやっぱり「Saving All My Love For You」なんですね。
彼女の88年のコンサートも行きました。
マイケル行けなかったというのに(/_;)
93年にはボビー・ブラウンのライブにも行って、(でもマイケル行けなったバカ)同行していたウィットニーが飛び入りで参加して、嬉しくて楽しくて、このふたりはずっと幸せに続いていくと信じて疑わなかったけれど・・
当時の幸せだった彼らの、この曲も大好きでした。
Bobby Brown - Something In Common ft. Whitney Houston
でもだんだん胸の痛くなるような報道が多くなって・・
彼女は昨年発売された「Life of Icon」DVDに出演してマイケルの思い出を語ってくれていました。
貫禄つきすぎなほどふくよかで、悲しいほど声がかすれているけれど・・

映像はこちらから見ることができます
I went to his home Neverland.
マイケルのおうち、ネバーランドに招かれて行ったことがあるの。
至れり尽くせりだったわ。
彼はわたしをヘリで迎えに来てくれて、門から家までは馬車に乗せてくれたの。
キッチンに行くとそこには例のお猿さん、バブルスがいたわ。

注:ウィットニーはディナーの時、ナイフを誤って落としてしまいます。
マイケルがそれを拾おうとテーブルの下にもぐるのですが。
その時わたしは靴を脱いでいて裸足だった。
誰かが足先を舐めたの。
わたしはマイケルだと思って胸がときめいたのだけど、実はバブルスだったのよ(笑)

映像はこちらから見ることができます
彼はわたしにとって・・人生で見た最高のエンターテイナーよ
とても紳士的で優しい人・・とてつもない才能を持ったね
I know I will love him..always.
彼を愛し続けるわ・・ずっとね

2000年12月@NYC
彼女もマイケルとは状況も理由も全く違いますが、輝かしいキャリアを一時中断せざるを得ない苦しい時期があって、でもそれに打ち勝とうと一歩ずつ歩みを決して止めずに、神が祝福した才能を無駄にしてはならないと一生懸命に頑張ったにちがいなく。
彼女の最後のアルバムとなった「I Look to You」
マイケルでおなじみのR・ケリーによるこの曲。
デビューアルバムがいきなり大ヒットし、グラミー賞も獲ってしまったようなラッキーガール。
でも、そのデビューアルバムの戦略は、黒人R&Bの枠にとらわれず白人にも受け入れられるようなポップス路線。
天賦の才能のおかげなのか、その戦略のおかげなのか、狙い通りに彼女はまたたくまに世界に受け入れられたけれど、白人に迎合しているとして一部の黒人たちから批判されていたと聞きました。
わたしのようなのほほんと生きている人間には、想像もできないような人種間問題が、マイケルだけではなくウィットニーにも立ちはだかっていたわけで。
苦労なくブレイクしたと思われているその陰で、人知れずの苦悩や葛藤が彼女にあったことは容易に想像できますし、それ以外にも様々な出来事があって、喜びも苦しみも存分に経験してきたであろう彼女が、それでもやはり歌に救いを求め、歌に希望を見出し、歌うことで自分を奮い立たせ人生を生きるのだという決意のようなものを感じさせる、まさに彼女が歌うにふさわしい歌・・
I Look to You(ここでいうYouとは神をさしています)
心を鎮めて体を横たえる 私の声が天に届くように
生きる意味を失った 全てを捧げたのに
吹雪に襲われ 太陽は姿を消す
こんな絶望のなかで 誰を頼ればいいの?
あなたしかいない
あなたしかいない
無力になった私でも あなたがいれば強くなれる
あなたしかいない
あなたしかいない
メロディが消えてしまっても あなたといれば新しい歌が聞こえてくる
あなたしかいない
限界まで戦い抜いたわ 気力も
立ち上がる力さえも失うまで ここから抜け出すために
いままでずっと後悔の連続だった
もう耐えきれないかもしれない 私に出来るのは 前を向くことだけ
あなたしかいない
あなたしかいない
無力になった私でも あなたがいれば強くなれる
あなたしかいない
あなたしかいない
メロディが消えてしまっても あなたといれば新しい歌が聞こえてくる
あなたしかいない
(堤防は破られ 崩れた壁が) 私に襲いかかる (粉々になって襲いかかる)
雨が降り注ぐ (雨が降り注ぎ 打ちのめされる)
私を助けて (助けて欲しいの)
戦いのないところへ連れていって
あなたの光で私を照らして
あなたしかいない
あなたしかいない
無力になった私でも あなたがいれば強くなれる
あなたしかいない
あなたしかいない
メロディが消えてしまっても あなたといれば新しい歌が聞こえてくる
あなたしかいない
あなたしかいない
あなたしかいない
彼女のPVに載っていた和訳ということでこちらからお借りしました。
彼女はこの歌を含めたアルバムを再起をかけて創りだし、そして、あの日わたしが驚いた演技の才能をも甦らせ、再び世界にその存在感を知らしめるためにBIGスクリーンでの映画に着手していました。
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昨年それを撮り終え、今年はかつて彼女が主演した「ため息つかせて」の続編の制作も決まっていて、まさに「これから」という時でした。
神様は時にとても残酷な仕打ちをなさる
彼女とマイケルは、全く同じでは断じてないけれども、どちらもたぐいまれないその才能を世界に届けるべく新しい一歩を踏み出したさなかに
唐突に幕を下ろすように連れ去ってしまわれた
ウィットニーを悼む時、再びわたしたちの愛する彼を失った傷みを思い出し
彼女の喪失を嘆く時、同じように彼の喪失を感じずにはいられず
世間の「追悼」という喧騒の中で、その虚しく響くこだまを聞きながら
ただ彼女が安らかであることを今は祈るしかなく・・
こんな画がUPされていました。
(youngearlgrey.tumblr.com / Rhea Isaacs)

・・そうなのか
今彼女は彼のそばにいるんだな
何を耳打ちしているのかな
ずいぶん早かったねとか
あなたこそ・・みたいな
でもふたりとも・・笑っている
本当にそうでありますように
彼らが苦しみや傷みから解き放たれて微笑んでいますように
そう祈るしかない
残されたわたしたちにできることは
あのときも
いまも
Michael and Whitney
I know I will love you....always.